熊本県 南阿蘇の眼科医です。緑内障、加齢黄斑変性症、斜視、弱視、ロービジョンケア等。

       
南阿蘇原眼科

子供の遠視は要注意

視力低下の原因は近視ばかりではありません。確かに高学年になると近視が多いのですが、低学年ではむしろ遠視の方が多いというデータが出ています。

遠視は網膜の後方にピントが合っている

目の仕組みはカメラに似ています。角膜と水晶体がレンズの役目をし、網膜がフィルムにあたります。ピント合わせには眼内の筋肉が関与します。正視は網膜にちょうどピントが合います。しかし、遠視は網膜の後方にピントが合うので、網膜には常にピンボケの像しか映らず、視力が出にくいのです。

遠視による症状

遠視でも軽度なら、若い人はピントを合わせる力が強いので、何とか努力して視力を出すことが出来るわけです。つまり、見かけ上の正視ということになり、「遠視だから良く見える」という誤解が生まれるのです。ところが、ある程度強い遠視があったり、年齢と共にピントを合わせる力が落ちてくると、次のような症状が出てきます。

  1. 目が疲れやすい。
    遠いところも、近いところもピント合わせの努力をしなければならないために疲れやすい。根気が続かず、集中力が低下する原因となります。
  2. 視力が変動しやすい。
    体調が悪いときは、ピントを合わせる力も低下するため、視力が出にくくなります。
  3. 弱視になりやすい。
    遠視が強くなると、いくら努力してもピントを合わせられません。視力の発達過程でこのような状態が続くと、視力の発達が止まって弱視になることがあります。ところが、近視では遠くは見えにくくても近くは見えるので、視力の発達は妨げられず、弱視にはなりにくいのです。
  4. 内斜視になりやすい。
    一生懸命ピントをあわせようとすると、目は内により、内斜視になることがあります。

このように遠視は近視よりもむしろ問題が多いので注意が必要です。

原眼科 院長 原敬三

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