熊本県 南阿蘇・大津町を診療圏とする眼科医です。緑内障、斜視、弱視等。

       
南阿蘇原眼科

目とケガ

目のケガは一瞬にしてその人の一生を左右するような、大きな障害を残すことがあります。早く適切な処置をしなければなりません。

応急処置の方法

  1. 異物や薬品の飛入
    異物は洗眼、または綿棒などにより可能な限り除去します。アルカリや酸のような薬品が入ったら、何はともあれ水道水で充分洗眼して専門医へ。必ずと言って良いほど眼球にキズがついています。化膿したり、キズ跡として残らないようにするためです。
  2. 鈍的外傷(打撲):ボールや転倒などによる
    眼球周辺を強打して骨折が起こると、眼球運動が障害されて複視(物が2つに見える)が生じたり、神経系が損傷を受けて急激な視力低下をきたすことがあります。眼球自体を打撲した時は、加わる衝撃の強さにもよりますが眼内に炎症、出血、網膜剥離などの重篤な変化が起こります。急激な視力低下、眼痛、吐き気などの症状が出現します。
  3. 穿孔性外傷:飛来異物や刺創による
    眼球壁が破れると、出血と共に眼内組織が脱出し、一瞬にして見えなくなります。圧迫が加わらないように、また不潔にならないように注意しなければなりません。

応急処置が済んだら専門医の診察を!

眼は非常にデリケートな器官です。「出血もないし、視力もあまり変わらないから大したことはなかろう。少し冷やして、しならく安静にしておれば大丈夫だろう」という素人判断は大変危険です。肉眼では異常がないように見えても、必ずと言って良いほど眼内に炎症は起こっています。治療を受けず放置した結果、それが進行して、とりかえしのつかない重篤な視力低下をきたした例をたくさん知っています。大したことはないと思っても、応急処置が済んだら、ぜひ一度専門医の診察を受けてください。後で後悔しないためにも。

原眼科 院長 原敬三

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