熊本県 南阿蘇・大津町を診療圏とする眼科医です。緑内障、斜視、弱視等。

       
南阿蘇原眼科

老視(老眼)

老眼は多くの病気と違って、誰にでも平等にやってきます。40代前後になると、遠くを見ていて、近くの本などに目を移すぐにはピントが合わない、本を読むとすぐ疲れる、つめて仕事をすると頭痛や肩こりなどの症状が出てきます。

老眼は防ぐことはできない

「老眼によるものだからそろそろ老眼鏡を…」とすすめられると、ほとんどの人が「やはりメガネを作らないとダメですか」とがっくり肩をおとされます。残念ながら老眼は加齢による生理現象ですから、防ぐことはできません。老眼鏡を使わず我慢していると、疲れるだけで良いことは何もありません。それよりもむしろ、老眼鏡を使った方が楽に見えるので、その方が良いのではないでしょうか。

「短焦点レンズ」と「遠近両用レンズ」

老眼鏡は2~3年位で合わなくなってきます。これは老眼鏡を使ったから度が進んだのではなく、ピント合わせの力は加齢と共に低下するので、誰にでも起こってくる現象なのです。老眼鏡には近くだけを見る「単焦点レンズ」と、遠くと近くの両方が一枚のレンズで見える「遠近両用レンズ」があります。しょっちゅう見る距離の変わる人には、両用レンズの中でも境目のない、累進多焦点レンズが便利です。しかしこのレンズは慣れにくい人が多いようです。そこで長時間本を読んだり、書き物を本業にしている人には、専用の単焦点レンズや近用部が大きい境目のある二重焦点レンズが疲れにくいようです。

老眼かなと感じたら、まず受診

老眼世代は、目の成人病といわれる緑内障、白内障や眼底出血などが起こりやすい時期でもあります。老眼と思って油断していると、これらの病気が隠れているかもしれません。老眼かなと感じたら、念のためまず眼科で検査を受けてください。目の成人病の予防にも役立ちます。そして、自分に合った老眼鏡を処方してもらい快適な生活を送ってください。

原眼科 院長 原敬三

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